なぜ彼女は左翼と戦うのか?元市役所職員が見た日本の危機!
元市議会議員が赤裸々に綴る衝撃の告白
本書「なぜ私は左翼と戦うのか」(2017年発行)は、2012年から2年間、衆議院議員を務めた著者が、自らの半生を振り返りつつ、日本の抱える問題点と未来への提言をまとめた一冊です。
特に印象的なのは、18年間勤務した西宮市役所での経験を通して、日本の地方自治体がいかに共産党の影響下に置かれているかを告発している点です。
衝撃!市役所は共産党に乗っ取られている!?
著者は、大学卒業後の1990年、民間企業に就職しますが、母親の勧めで1年後には西宮市役所職員となります。当初は安定した公務員生活に満足していた著者でしたが、次第に職場に蔓延する共産党の影響力の強さに疑問を覚えるようになります。
例えば、係長への昇進には共産党の機関紙「赤旗」の購読が暗黙の義務付けられていたことや、大学時代に寮費値上げ反対運動に参加した際、全寮連の幹部から「赤旗」購読を強要されたエピソードなどを紹介し、共産党の体質を厳しく批判しています。
福祉大国デンマークの真実とは?
第二章では、高福祉国家として知られるデンマークの視察を通して、理想と現実のギャップに警鐘を鳴らしています。2016年10月、著者はデンマークを視察。福祉が充実し、男女が平等に働けるというイメージとは裏腹に、高福祉であるが故の様々な問題点があることを指摘しています。
例えば、教育機関「フォルケホイスコーレ」では、18歳以上の学生が男女混合で生活し、カップルはツインルームに入れるなど、性に対して非常にオープンな校風が特徴として挙げられています。また、女性活躍推進に関しても、経済界や政治の意思決定の場では依然として男性優位の状況が続いていることや、育児休暇取得の男女差は解消されていないことなどを指摘しています。
日本人が知らない移民政策のリスク
第三章では、世界的な問題となっている移民政策を取り上げ、安易な受入れの危険性を訴えています。2015年9月に発生した、トルコの海岸に漂着したシリア難民の幼児の遺体の写真をきっかけに、ヨーロッパ諸国では難民受け入れの動きが広がりました。
しかし、その後のパリ同時多発テロ事件や、各国で発生した難民による犯罪の増加などを受け、著者は移民政策の見直しを訴えています。さらに、日本においても、北朝鮮の情勢不安定化による難民流入の可能性や、中国人の不動産買い占め問題などを例に挙げ、危機感を募らせています。
「蓮舫氏は働く女性の味方ではない」!?
第四章では、当時民進党の代表であった蓮舫氏を名指しで批判しています。2016年は、アメリカ大統領選挙にヒラリー・クリントン氏が出馬するなど、女性の政治家が注目された年でした。
しかし著者は、蓮舫氏に関しては、二重国籍問題やテレビ番組での発言などを問題視し、「蓮舫氏は日本の代表としてふさわしくない」と断じています。特に、二重国籍問題については、公職選挙法違反の可能性にも触れ、蓮舫氏の政治家としての資質を問うています。
日本再生の鍵は「天皇陛下」と「靖国の心」にあり!
最終章では、日本の再生に向けた提言を行っています。著者は、日本再生の鍵は「天皇陛下」と「靖国の心」にあると主張。天皇陛下は、日本国民統合の象徴として、日本国内だけでなく、世界からも尊敬を集めている存在であると述べています。また、「靖国の心」は、戦後日本の発展の原動力となったものであり、決して忘れてはならないと訴えています。
まとめ
全体を通して、著者の主張は非常に明快で、日本の現状に危機感を抱いていることが伝わってきます。特に、地方自治体における共産党の影響力の強さや、移民政策の危険性など、普段あまり意識することがない問題提起は、多くの読者にとって衝撃的なものでしょう。
本書は、日本の政治や社会問題に関心の高い人、特に保守的な思想を持つ人にとっては、共感を覚える部分が多い作品と言えるでしょう。また、地方自治体や教育現場における共産党の活動に関心がある人にとっても、興味深い内容となっています。
本の目次と要約
はじめに
18年間の公務員生活を経て政界入りした著者が、政治家時代に経験した出来事や社会問題に対する持論を展開する。特に、日本が直面する課題として、高福祉国家の幻想、家族観の崩壊、左翼思想の蔓延、移民・難民問題、教育の偏向性などを挙げ、保守の立場から具体的な解決策を提示している。
第一章 国会議員としての夢
- 戦後教育で歪められた歴史観を正し、本来の日本を取り戻すために政治家を目指した著者の決意とライフワークを語る。
- 市役所勤務時代に体験した労働組合による支配の実態や、政治を志すきっかけとなった出来事を紹介する。
- 地方議員を経て国政選挙に挑戦し、当選するまでの道のりを振り返る。
第二章 高福祉国家の幻想~デンマークは人間に幸せな社会なのか
- 高福祉国家として知られるデンマークを視察し、その実態が必ずしも理想的なものではないことを明らかにする。
- 女性の社会進出が進んでいる一方で、少子化や学力低下、男女間のミスマッチなどの問題点も浮き彫りにする。
- デンマークの教育機関「フォルケホイイスコーレ」の視察を通して、民主主義教育のメリットとデメリットを考察する。
- 福祉政策の充実がもたらす財政負担の大きさや、移民問題との関連性について言及する。
第三章 日本人が知らなければならない移民難民の現状
- ヨーロッパにおける移民・難民問題の深刻化を背景に、日本も他人事ではないと警鐘を鳴らす。
- ドイツやフランスの難民受け入れ政策の失敗例を挙げ、安易な人道主義や共生路線の危険性を指摘する。
- 特に、中国や北朝鮮からの難民流入の可能性について言及し、日本が直面する安全保障上のリスクを具体的に示す。
- 生活保護の不正受給問題を取り上げ、外国人による制度の悪用を防ぐ必要性を訴える。
第四章 蓮肪氏は働く女性の味方ではない
- 民進党代表に就任した蓮舫氏の言動を批判し、政治家としての資質に疑問を呈する。
- イメージ戦略に偏ったテレビ出演や、危機管理能力の欠如を露呈した一連の不祥事を取り上げる。
- 特に、二重国籍問題や育児に関する発言、着物着用問題などを例に挙げ、蓮舫氏の政治姿勢や見識の乏しさを指摘する。
- 民進党の党内混乱や支持率低迷の原因が、蓮舫氏のリーダーシップ不足にあると断じる。
第五章 まやかしの人権主義にだまされるな
- 左翼思想に基づく人権主義の欺瞞性を暴き、伝統的な家族観や社会秩序を破壊するものであると批判する。
- 特に、夫婦別姓、LGBT、不法滞在者への支援といった問題を取り上げ、左翼が主張する人権主義の矛盾点を突く。
- 教科書問題や慰安婦問題を取り上げ、日本の名誉を貶めるために仕組まれた左翼勢力による謀略であると断言する。
- 国連における反日勢力の暗躍を暴露し、日本が不当な批判に反論していく必要性を訴える。
第六章 日本再生の鍵はこれだ
- 日本が抱える諸問題を克服し、再生するための方策を、保守の立場から提言する。
- 高齢化社会においては、「健康寿命」を延ばし、高齢者を労働力として活用することを提案する。
- 天皇陛下の存在を日本再生の鍵と位置づけ、日本人の精神的な支柱としての重要性を強調する。
- 靖国神社への参拝問題を取り上げ、国のために殉職した英霊を祀ることは当然の権利であると主張する。
- 父性喪失が社会問題の根源であると指摘し、「父性の復権」を訴える。
終 章 現在の関心事・フランスの国民戦線
日本もグローバリズムの波に呑まれることなく、独自の文化や伝統を守りながら、国際社会と共存していくべきだと提言する。
フランス大統領選に出馬する、国民戦線党首のマリーヌ・ル・ペン氏に注目する。
移民排斥や自国文化重視を掲げるル・ペン氏の主張は、世界的な潮流となりつつあると分析する。