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「大丈夫か?マイナンバー」西村康稔|マイナンバーの不安と疑問が解消できる本

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【未来を担うマイナンバーとは?】~「大丈夫か_マイナンバー」徹底解剖~

「大丈夫か_マイナンバー _ 使いこなせばこれだけ便利、こんなに変わる!」は2015年に出版。

西村 康稔氏の書かれた本書は、複雑なマイナンバー制度を、図解や具体例を交えながら分かりやすく解説しています。

なぜマイナンバーが必要なのか?

著者は、日本の社会保障制度における問題点として、「消えた年金問題」を例に挙げ、従来の制度では個人の特定が難しい側面があったことを指摘しています。

その上で、一人に一つの番号を付与することで、正確で効率的な行政サービスが可能になると述べています。まさに、「国民一人ひとりのため」という著者の強い信念が伝わってくる章です。

マイナンバーで私たちの生活はどう変わる?

本書では、マイナンバー制度によって期待される具体的な変化として、以下の3つを挙げています。

  1. 行政手続きの効率化
  2. 国民の利便性向上
  3. 公平・公正な社会の実現

特に印象的なのは、コンビニで住民票の写しなどが取得できるサービスについて、将来的には、サービス導入市区町村が現在の約90から約700に増加し、国民の7割が利用できるようになるという予測です。

セキュリティ対策は万全?国民の不安を解消!

マイナンバー制度に対して、情報漏えいなどのセキュリティ面を不安視する声があることも事実です。

本書では、「マイナンバーは安全なのか!?」という章を設け、国民の抱える不安に真正面から向き合っています。

具体的には、情報提供ネットワークシステムの導入による多重防御や、特定個人情報保護委員会による監視体制など、具体的なセキュリティ対策を紹介しています。

さらに、万が一マイナンバーが漏えいした場合でも、番号を変更できる制度があることを明記し、「マイナンバーだけが悪用される危険性は低い」と結論付けています。

これからの日本を支える「IT戦略」

本書は単なるマイナンバー制度の解説書ではありません。

後半では、「ITが拓く未来の世界」と題し、マイナンバー制度の先にある日本の未来像を提示しています。

特に興味深いのは、IoT(Internet of Things)ビッグデータAI(人工知能)といった最新技術とマイナンバー制度の融合によって、私たちの生活が劇的に変化する可能性について言及している点です。

例えば、自動運転車ドローン配送個々に最適化された医療サービスなど、まるでSF映画のような未来が現実のものになろうとしています。

まとめ:あらゆる世代の「未来への羅針盤」

本書は、マイナンバー制度の仕組みやメリット、セキュリティ対策、そして未来への展望まで、幅広い内容を網羅しており、マイナンバーについて知りたい全ての人におすすめの一冊です。

特に、

  • マイナンバー制度について詳しく知りたい方
  • 行政手続きの効率化に関心のある方
  • IT技術が社会に及ぼす影響について考えたい方

は、必読と言えるでしょう。

本書を読むことで、マイナンバー制度に対する理解を深め、未来への希望を感じることができるはずです。

本の目次と要約

第一章:マイナンバーをおそれるな!

マイナンバー制度導入に際し、社会保障、税、災害の3分野に利用が限定されていること、個人情報の保護に万全を期していることを説明し、制度への理解を促しています。

第二章:マイナンバー制度を使いこなせ!

マイナンバーは番号であり、クレジットカードや家電製品にも番号が付与されているのと同様に、特別視する必要はないと説明しています。番号制導入の背景には、従来の氏名、住所、生年月日による個人特定の難しさがあり、特に日本では同姓同名や漢字の外字問題が存在することを指摘しています。

そして、マイナンバー制度の導入により期待される変化として、行政手続きの効率化、国民の利便性向上、公平・公正な社会の実現を挙げています。

第三章:マイナンバーは安全牌!マイナンバーのセキュリティ対策

情報漏えいなどセキュリティ面の不安に対し、情報提供ネットワークシステムの導入による多重防御や、特定個人情報保護委員会による監視体制など、具体的なセキュリティ対策を紹介し、不安の払拭を図っています。

また、民間企業に対して、マイナンバーの取り扱いに関するガイドラインの内容を具体的に説明し、過剰な不安を抱きがちであることを指摘しています。

第四章:未来はバラ色?マイナンバーがもたらす未来のNIPPON

マイナンバー制度の目的を改めて示した上で、IT化による行政の効率化、課税の公平性向上などの効果を解説しています。

さらに、マイナンバー制度と、IoT、ビッグデータ、AIといった最新技術との融合がもたらす未来の社会像として、自動運転、ドローン配送、個人に最適化された医療サービスなどを例に挙げています。

第五章:マイナンバーQ&A あらゆる質問にお答えします

マイナンバー制度に関して想定される質問と回答をQ&A方式で掲載しています。具体的には、制度の目的、利用範囲、個人情報の保護、マイナンバーカードの機能、紛失時の対応、企業における対応、罰則規定などが網羅されています。

第六章:ITが拓く未来の世界

IT技術の進化が社会にもたらす変化について、電子政府、オープンデータ、Society5.0といった概念を交えながら解説しています。 特に、オープンデータによるビジネス振興、電子申請による行政手続きの簡素化、IoTによる社会インフラの高度化、働き方改革などを例に挙げています。

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