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「足立無双の逆襲」足立康史|忖度しない政治家の糾弾本

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維新の“異端児”足立康史、再び!日本政治を斬りまくる!

「足立無双の逆襲 永田町アホばか列伝II」は、2018年に発行。

日本維新の会所属の衆議院議員・足立康史氏による痛快政治評論の第二弾です。前作「永田町アホばか列伝」に引き続き、歯に衣着せぬ”足立節”で、日本の政治家や政党、官僚組織、メディアをバッサリと斬り捨てます。

2018年2月5日、衆議院予算委員会で何が起きたのか?

本書の第一章では、2018年2月5日の衆議院予算委員会での発言を巡り、計6度目の懲罰動議を提出された足立氏が、その真相を赤裸々に語ります。

中でも注目すべきは、加計学園問題に関する発言です。足立氏は、当時野党が追及の手を緩めなかった安倍晋三総理ではなく、実は石破茂元地方創生大臣こそが追及すべき「本丸」であると主張しました。その根拠として、日本獣医師会と石破氏との関係を指摘し、獣医師会側が作成したとされる資料を国会で提示しました。

さらに、足立氏は、森友学園問題で焦点となった国有地払い下げ問題についても言及し、隣接する野田中央公園の土地取引を引き合いに出しながら、当時の辻元清美国土交通副大臣(当時)の関与に疑問を呈しています。この時、足立氏は、近畿財務局が森友学園側に提示した土地の鑑定評価額と、野田中央公園の鑑定評価額を比較したパネルを提示し、その不透明さを追及しました。

「朝日新聞、死ね」! モリカケ問題とマスコミ批判

第二章では、足立氏が「朝日新聞、死ね」と発言するに至った経緯が詳細に記されています。足立氏は、森友学園問題に関する朝日新聞の報道を「捏造」と断定し、国会内での発言や自身のTwitterアカウントを通じて、徹底的に批判しました。特に、朝日新聞が報じた文部科学省の文書の存在について、足立氏は「捏造」であると断言し、その根拠を具体的に示しながら、朝日新聞の報道姿勢を厳しく糾弾しています。

「五五年体制」の再来か? 立憲民主党、国民民主党への痛烈批判

第三章では、民進党の分裂と、立憲民主党、希望の党、国民民主党といった野党再編の動きについて、足立氏独自の視点で分析しています。足立氏は、立憲民主党を「五五年体制」下の社会党になぞらえ、「万年野党」に成り下がっていると批判しています。また、国民民主党については、玉木雄一郎代表が目指す「96年体制」への回帰では、真の政権交代は実現できないと断言しています。

安倍総理を支える理由、そして「日本維新の会」の進むべき道とは?

第四章では、足立氏が「なぜ安倍総理を支持するのか?」、そして「日本維新の会」の目指す政治の姿について、熱く語っています。足立氏は、自らを「安倍総理の別動隊」と称し、安倍政権の政策を支持する理由を具体的に説明しています。その上で、自民党の古い体質を批判し、「日本維新の会」こそが、既成政党では実現できない改革を断行し、「新しい政治」を創り出すと主張しています。

まとめ

本書は、政治に関心の薄い人でも読み進められるように、平易な言葉で書かれています。難しい言葉や専門用語はほとんど出てきませんし、国会でのやり取りなども、まるで漫才のようなテンポの良い掛け合いとして描写されているので、飽きずに読み進められます。

また、足立氏の発言は過激なものが多いですが、その裏には、政治に対する熱い思いと、日本をより良くしたいという強い信念が感じられます。政治家個人の主張がここまでストレートに表現された本は珍しく、非常に興味深く読めました。

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本の目次と要約

第一章 懲罰動議を超えて――予算委員会あだち劇場の真実

2018年2月5日の衆議院予算委員会での発言で、足立氏は野党から計5度の懲罰動議を提出された。この章では、その「懲罰」騒動の真相を、実際の国会での発言記録を交えながら明らかにしている。具体的には、石破茂議員への「政治献金」に関する発言や、朝日新聞の「捏造報道」に対する批判などが取り上げられている。足立氏は、これらの発言は決して「不穏当」なものではなく、国会における言論の自由の範囲内であると主張している。

第二章 モリカケ・アホばか大政局――その真相と教訓

森友学園問題や加計学園問題といった「モリカケ」問題について、その真相と教訓を論じている。足立氏は、これらの問題の背景には、野党による「印象操作」や、官僚による「過剰な国会対策」があると指摘する。特に、森友学園問題については、隣接する野田中央公園の土地取引と比較しながら、当時の辻元清美国交副大臣(当時)の関与に疑問を呈している。また、加計学園問題については、獣医学部新設を巡る「岩盤規制」の存在と、それに群がる政治家たちの癒着構造を批判している。

第三章 立憲民主・国民民主――アホばか野党分裂の果てに

民進党の分裂と、立憲民主党、希望の党、国民民主党といった野党再編の動きを振り返りながら、その問題点を指摘している。足立氏は、これらの野党の多くが「反安倍」の一点のみで結束しており、具体的な政策論争が欠如していると批判する。特に、立憲民主党については、枝野幸男代表の「立憲主義」の捉え方を問題視し、真の立憲主義とは何かを論じている。1819 また、国民民主党については、玉木雄一郎代表が目指す「96年体制」への回帰では、真の政権交代は実現できないと主張している。

第四章 足立が安倍総理を支持する理由――しかし自民党国対は許さん!

第五章 なぜ憲法は改正せなアカンのか――日米同盟の危うさに備えて

第六章 足立無双の経済論――消費増税が日本を滅ぼす

第七章 足立無双の社会論――もっと自由で安心な社会へ

社会保障、教育、マイナンバー制度など、様々な社会問題について、足立氏自身の考え方を示している。社会保障については、生活保護の不正受給問題や、外国人への生活保護支給の問題を取り上げ、その厳格化を訴えている。また、教育については、高等教育の無償化に賛成の立場を表明し、大学改革の必要性を訴えている。さらに、マイナンバー制度については、その導入によるメリットを強調し、プライバシー保護の問題などについても言及している。

関連リンク

足立康史オフィシャルサイト:メディア出演情報が充実。

足立康史公式チャンネル「あだチャン」(YouTube):動画本数1000本超。見どころ一杯。

足立康史 X(Twitter):更新頻度、高。他者との意見交換も面白い。