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「おい河村! おみゃぁ、いつになったら総理になるんだ」河村たかし|衆議院議員時代の政治闘争を綴った本

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【河村流! 痛快! 政治の舞台裏!】

河村たかし氏の著書「おい河村! おみゃぁ、いつになったら総理になるんだ」を読みました。

本書は、2004年出版。名古屋市長の河村たかし氏が衆議院議員時代に経験した数々の政治闘争を赤裸々に綴った一冊です。本書では、政治家としての信念を貫き、巨大な組織や権力と対峙する河村氏の姿が鮮やかに描かれています。

河村たかし氏の政治観に興味のある方には、ぜひご一読をおすすめします。

【議員特権、許すまじ!】 300億円かけた議員宿舎建設に河村氏、怒りの告発!

河村氏は、議員特権の象徴として、300億円をかけて建設予定の議員宿舎問題に真っ先に取り組みます。当時、河村氏が住んでいた青山議員宿舎の家賃は、周辺相場の16万円のところを1万4000円で借りていたとのこと。

「中堅企業の社長だって億ションぐらい住む人もまれにはいるんだから、政治家が住んだっていいじゃないか」 という意見に対し、河村氏は、企業の社長は国で言えば事務次官、議員は社外取締役のようなものであり、住むなら自分の金で住めばいいと一刀両断。

【国税局、検察… 日本を牛耳る巨大組織との仁義なき戦い!】

国税局OBの天下り問題を追及した河村氏は、「次はあんたの番らしいぞ」と、税務調査を匂わせる警告を受けます。実際に河村氏の地元の組合への税務調査が行われた際には、調査開始日が、河村氏が国会でこの問題を取り上げた翌日だったというから驚きです。また、名古屋刑務所事件では、刑務官が受刑者を暴行死させたという当初の報道に疑問を抱き、独自の調査を開始。検察の隠蔽体質を暴き、現代型冤罪の恐ろしさを世に知らしめました。

【河村節炸裂! 本音で語る政治論! 】 国民年金、靖国問題…

河村氏は、政治家として、また一人の日本人として、国民年金問題や靖国問題についても持論を展開します。 議員年金廃止を訴える一方で、国会議員がこぞって手続きを忘れる国民年金問題の根底には、彼らにとって国民年金はセコい年金で関係ないという考えがあるからだと指摘。また、靖国参拝問題については、「日本は犯罪国家」というレッテルを貼られることに危機感を抱きつつも、中国に対して毅然とした態度で臨むべきだと主張しています。

まとめ

本書は、河村氏の政治家としての信念、そして行動力を垣間見ることができる貴重な記録です。

時にユーモラスな語り口を交えながらも、政治の矛盾や不条理に真正面から立ち向かう姿は、痛快の一言に尽きます。政治に興味がある人はもちろん、そうでない人も、河村ワールドを体感することで、日本の政治について改めて考えさせられるのではないでしょうか。

おすすめポイント

●政治家の生の声が聞ける!

●複雑な政治問題がわかりやすく解説されている!

●読み進めるうちに、河村氏の人間性に惹きつけられる!

政治の世界を舞台に繰り広げられる、熱き男の闘いの記録としても楽しめます。
日本の未来を担う若者にもぜひ読んでいただきたい一冊です。

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本の目次と要約

勝負その一 「政権交代したら世の中がよくなる」教をぶっつぶせ!

  • 日本の政党政治の現状と問題点:現在の政党政治は、政策よりも政権交代自体を目的とした、危険な「政権交代教」に陥っていると指摘する。
  • 野党の責任と課題:野党議員の中には、当選することがゴールになっており、国民のための政策議論を怠っていると批判する。
  • 真の政治改革の必要性:国民のための政治を実現するために、政党や議員の意識改革、そして国民の政治への意識改革が必要だと訴える。

勝負その二 教育制度への抵抗と初めての権力者・春日一幸との闘い

  • 大学時代と家業の経験:大学で学んだことと、家業である古紙回収業の現実とのギャップ、そして父の古い価値観との葛藤を描く。
  • 春日一幸氏との出会い:政治家を目指したきっかけとなった、当時の名古屋市長・春日一幸氏との出会い、秘書時代、そして理不尽な解雇を語る。
  • 政治家への道:春日氏との経験を通して、政治の仕組みを変えたいという思いを強くし、政治家を目指す決意をする。

勝負その三 国会議員へのいばらの道~社会のしくみをつくるのは衆議院議員だ~

  • 司法試験の挫折と家業の苦境:司法試験に失敗し、さらに家業の古紙回収業も経営難に陥り、人生最大の挫折を経験する。
  • 政治家への再挑戦:挫折から立ち上がり、政治家への道を再び目指すことを決意。保守本流の自民党ではなく、新進党に加入する。
  • 日本新党時代と政治信念:政治は民衆運動であるという信念のもと、吉本新喜劇騒動など、当時の政治のあり方に疑問を呈する。

勝負その四 「名古屋のウソ」と全面対決~藤前干潟埋立て問題&旭丘高校取り壊し~

  • 政治家としての原点:藤前干潟埋立問題と旭丘高校取り壊し問題を通して、政治家「河村たかし」の原点となった闘いを描く。
  • 藤前干潟埋立反対運動:環境庁や地元財界の反対を押し切り、市民団体と連携して反対運動を展開し、最終的に勝利する。
  • 旭丘高校取り壊し反対運動:歴史的建造物である旭丘高校の取り壊しに反対するも、敗北。この経験から、歴史的建造物の保存活動に取り組むようになる。

勝負その五 議員のしがみつく「特権」を奪え!

  • 議員年金問題:議員年金全額寄付を通じて、議員年金制度の問題点、そして政治家の特権意識を批判する。
  • 国民年金との不公平性:国民年金未納問題で批判を浴びた江角マキコ氏を引き合いに出し、議員年金の不公平さを訴える。
  • 議員特権の廃止:議員年金、公用車、議員宿舎など、様々な議員特権を廃止し、議員の意識改革を訴える。

勝負その六 「財政危機」という日本のウソを暴け!~増税政策&財務省支配~

  • 財務省の欺瞞:財務省が主張する「財政危機」は、増税を正当化するための嘘であり、実際には日本は世界でも有数の経済大国であると反論する。
  • 国債発行の必要性:財政赤字を理由に国債発行を批判する声に対して、公共サービスの充実のためには、国債発行も必要であると主張する。
  • 財務省支配からの脱却:日本の財政運営は、財務省の既得権益を守るために歪められており、国民のための政治を実現するために、財務省支配からの脱却が必要だと訴える。

勝負その七 国会議員一・六億ション計画を阻止せよ!~議員宿舎問題~

  • 赤坂議員宿舎建設問題:税金の無駄遣いであるとして、総事業費500億円をかけて建設中の赤坂議員宿舎問題を追及する。
  • 議員特権の象徴:赤坂議員宿舎は、国民の負担を顧みない議員特権の象徴であり、建設中止もしくは売却すべきだと主張する。
  • 議員定数・議員報酬の削減:議員定数や議員報酬の削減、そして議員宿舎などの特権を廃止することで、政治不信を払拭できると訴える。

勝負その八 国税局との仁義なき闘い~国税局OB天下り問題~

  • 国税局OB天下り問題:国税局OBが、大企業の顧問税理士に天下りし、高額な報酬を得ている実態を告発する。
  • 尾行、隠し撮り、内部告発:自ら探偵さながらに尾行や隠し撮りを行い、証拠を集めて国税局OB天下り問題を追及する。
  • 国税局の報復と闘い:国税局からの圧力や嫌がらせを受けながらも、真実を明らかにするために、国税局と闘い続ける決意を示す。

勝負その九 「日本の権力」検察庁との死闘~名古屋刑務所事件~

  • 名古屋刑務所事件の真相:受刑者が刑務官から暴行を受けて死亡したとされる名古屋刑務所事件。河村氏は、調査の結果、冤罪であると確信する。
  • 検察、マスコミの歪み:検察やマスコミは、組織の論理や保身のために、真実を隠蔽していると批判する。
  • 権力構造と闘い:巨大な権力構造と闘い、真実を明らかにすることの難しさと、それでも闘い続ける決意を表明する。

勝負その十 「日本は犯罪国家」というレッテルヘの反撃~靖国問題&南京事件~

  • 原爆碑文と歴史認識:広島の原爆慰霊碑に刻まれた「過ちは繰り返しませぬから」という言葉は、日本人がアメリカに謝罪した言葉ではないと指摘する。
  • 言霊信仰と日本人の精神:日本人は「言霊信仰」から、本当のことほど口に出してはいけないという文化があり、それが戦後も続いていると分析する。
  • 靖国問題と謝罪:靖国神社にA級戦犯が合祀されていることが問題なのではなく、日本人が過去の戦争に対して、きちんと謝罪していないことが問題だと主張する。

関連リンク

河村たかしオフィシャルサイト:政策(マニフェスト)が充実。取り組みも掲載。

【公式】河村たかし事務所(YouTube):30本しか動画がない。休止中?

河村たかし X(Twitter):名古屋弁?のつぶやきが面白い。